新春放談クロニクル 2001



  




2001年

1週目


達:ついに21世紀ですよ
詠:だからと言って2000年から1年過ぎただけ
達:まさかこの番組が2001年まで
詠:21世紀に残したい番組なんです、今ある物は残したいと思う人が
残してくれた、そう思うべきです
達:大瀧さんとは28年、奥さんの次に長い付き合い
番組は17年目84年から
詠:それ以来アルバム出してないんだね
あと3年で20年
達:20年経ったらどうなるんですか
詠:どうなるんだろうね、俺が聞きたい
達:今年は運命の2001年
詠:運命にしたのはいったい誰なんだ
僕は言ってない
達:そう?
詠:予定だよ、あくまでも、っていうのを書いただけなのに
忘れようよ、みんな。世紀も変わったんだもの
どうよ、20世紀の事はぜんぶ水に流そう
達:今年もお便りをたくさんいただいているんですが
詠:去年のハガキを読むのはやめよう
新しい酒は新しい袋に
http://kotowaza-allguide.com/a/atarashiisakewa.html

達:2001年321に2001年ナイアガラの旅という
90年代なかばに流布されて
詠:自分から言った憶えは一度しかない
達:16年も前ですもんね
詠:時効ですよ
正月で21世紀だから、いつもホラ話するのもなんだし
本当の話なんて全然面白くない
つまらない真実よりも面白い嘘
これがある種、芸能の持つ意味なんだと思うんだよね、
ハガキ行こうか、ちがうか
達:ハガキはけっこう…
詠:どうしてこの人このあと追求しないんだろう(笑)
達:だから知り抜いてるから、全部知ってんだもん

最近、若い女の子からくれるんです。これがやっぱり
釧路市のイシダユウコさん21歳
「大瀧さんに聞いてみたい事はすごくたくさんあるのですが、もしこの
ハガキを読んでもらえたとして答えてもらえそうもない質問ばかり
なので一言で済みそうな質問を考えました。
大瀧さんはお元気でいらっしゃるのでしょうか」
詠:えらい!また良いハガキ選んだ
達:僕知り抜いてるからこれにしたんです
詠:これを呼び水にしてなんだけれども
体を悪くしたんだ
やっぱり50も越えるといろんな事があるんだね。不思議だね、
寄る年波ってあるんだね
達:自分は殺しても死なないと思ってた。ほんとに健康でした
もんね
詠:ということで、ありません
皆さん、あと3年待ちましょう。キリのいいところで20年にしま
しょうよ
このテーマはこれでおしまい。ようやく重荷が肩からスーっと
達:そのためのこの番組ですから、私も考えて来たんですよ
詠:いや、ありがとう。最終回でもいいぞ

あうんの掛け合い。腰を折らないようにプレイバックしてみました。
2000年の321にはcrtのイヴェントにサプライズ出演して、この
2001年の伝説化に乗っかってみせてます。健康だったら意欲
気力も持久してたんでしょう。

達:もともと新春放談はじめた頃は洋楽の今年出た物とかそう
いう話をひたすら
詠:今年は原点に戻ろう
達:21世紀になったことだし、大瀧さんの所見を伺いたいと
詠:ヨーガス
達:今年はジャックニッチェが亡くなって、特集らしいのもやって
ない。あとリーバー&ストラーを特集したんですが、大瀧さんの
話も少し…

後半までお待ちください。

まずは
ティンパンのハンドクラッピングルンバ2000
2番は1番とチョト違うーそりゃそーだ
でトラブったとか
詠:「2番は1番と同じ」というネタをパロディしてるんで
達:ヘンリー8世君
詠:違うのがそりゃそーだ、じゃ本歌返しにならない。パロディの
意図が遠くなっちゃうなと
でもカヴァーしていただくとはこんなにうれしいことはない

忌野清志郎も福生在住ではなかったでしょうか。

達:大瀧さんだいたい熱して冷めて、つぎ熱して冷めてそういう
感じがしなかったけど、ピークがあるんですね
相撲とか映画とかその時に注入するだけ注入して持ってるけど
一般のマニアのように持続しないんですね
だからそうやって音楽とか野球とかいろんな事が共存するん
ですね
詠:続かないんだよね、ピーク打つとやめる
周りは終わらないと思うらしいけど何事も5年くらい
達:私なんかワンパターン、レコードのみ
詠:君はしぶとい。なかなか土俵を割らない、徳俵まで行っても
土俵から出ない

前三年後三年の、いわゆるマイブームが集積されて共存して、
最新更新では常に、「ぜんぶ」が関連性で結ばれている。

達:最近、漏れうかがう所によりますと、庭いじりが
詠:初めて庭を作ってみた、庭師の人と知り合って、当たり前の
庭じゃなくて変わった物が好きな人なのよ、偶然にも
とある濡れ縁があって檜だからって防腐剤が塗ってあってどうも
その色が嫌だった
その庭師さんがひとこと言ったんだよ
「朽ちるのも良いですよ」
そのまんま生の檜が
久々に電気が点いた、30年ぐらい前にも一回侘び寂びの電気が
点いた事あったんだけど
なるほどこれかと思った
なんでも進むとか前に行く方向ばかりではないのではないかと
思い始めて十何年
どっかで終わりの地点を考えて、朽ち果てるのも良いな
だんだんそう思ってくるようになった

こちらも後半で。

達:とういうことは日本庭園ですね
詠:トライアングル理論に支えられている
枯山水と苔庭とイングリッシュガーデン風の物がすっごい狭い
所に3つ横から見ると一つになるけど各部屋からは3つに
達:3色パンみたいな
詠:苔を集めに行って山に
苔は入った
福井の有名なお寺に行って来たんだ、この前

平泉寺白山神社(勝山市)

達:満足するレヴェルに完成を見たんですか
詠:これからだよ。5年かかる
日本建築のような物に興味を持って、それが旅のテーマに
なった
お寺あるし神社あるし、なるほど日本建築は奥が深いなと考え
始めた
達:南方熊楠にまた一歩
詠:5年ぐらいこれで行くんじゃないかと
達:僕が記憶してるのは僕が大瀧さんと初めて会った頃は
レコードコレクターで、それからオーディオ、ヴィデオ、その前は
映画、パソコンからネットになって
詠:ちょうどパソコンも終わりです
外に出る時代になってきたな
苔と共に始まった物があった
真空管
パワーアンプ面白いよー
苔と真空管と私、なんだそれ
達:分からない!面白い人生だな
3年後にモラトリアムが解けてアルバム作ると苔の歌が出て
来る
詠:12月の苔の日
達:ゼニゴケ音頭
それいいね、それいただこうかな

詠:音楽って素晴らしいね。聴くと消えて無くなるんだよ
みんな残そうと思う所から来てるんだよ
達:問題は?
スタジオミュージックが出来てきてから記録するようになって、
それが利権を産むことがこういう音楽産業に
詠:レコードを買ってさ、1回聴いて捨ててもいいんだ

桜咲いたあとパッと散った

達:だんだん侘び寂びの世界になって来ましたね
詠:聴くことに意味を見いだせればいいんじゃないか
達:チャチャ入れていいですか
詠:入れろっ

この師匠っぷり、師弟関係。

達:大瀧さんは実演よりもスタジオ録音で音を構築する方が
どっちかいうと好きだったじゃないですか、ライヴよりも
ライヴは文字通り音が空中とんでくもんでその人の記憶にしか
残らない
そういう意味では昔とスタンスが変わって来た
詠:ライヴの方が良いのではないかってことでしょ?
ダメなんだ。人見知りするから
達:何だよ、しょーがねーな
70年前後のあの時代の日本のロックの最初の方の人は芸能
とか芸ごととおよそかけ離れた観念で表現してた
細野さんはそんな事のカケラも無い人
詠:(笑)
達:大瀧さんもそんな所がある
人前でパフォーマンスする意欲が無い
それ以前もそれ以後も芸ごとって自分をアピールしてそこに
エクスタシーを感じて
詠:12歳までは良かったんだよ
達:何だよ、13からどうして
詠:高校生からダメになったね
ジャンバルジャンで道はずした
達:役が悪かった、目立てないもん
せめてハムレットとかさ、白浪五人男とかそういうんならかっこ
いいなって、燭台持って逃げるんだから
詠:あそこが大失敗だった



達:でね、ジャックニッチェが亡くなりました
詠:ああようやく、ジャックニッチェ気の毒だな長く置かれ
ちゃって
達:やっと出番ですよジャックさん
ジャックニッチェをなんかかけてくれと
摂津市サカモトミツヨシさん
多羅尾伴内楽団は再発されないのはどうしてか
詠:買う人が少ないから
達:ゴーゴーナイアガラもやる気ないんですか
詠:ないすね
達:あんなにラジオ好きだったのに
詠:サンソンがあるもの
達:切り口がぜんぜん違うから僕とは
詠:もう飽きた
達:ほんとにそうなんだね!執着心 無いんですね
捨てて捨てて捨てて…三蔵法師だな
詠:付いて来るかい
達:私は煩悩の塊ですから、執着心の塊ですから
詠:土俵割らないからね、残るよ
達:でね、ジャックニッチェをなんかかけるんですが
ロンリーサーファーでいいですかね
詠:いいんじゃないの

…ジャックさんの扱い、雑。

達:僕最近思うんですけど
ここ数年間ノーリバーヴ、エコーが無くなってきちゃってる
それをデジタルマスタリングのコンプレッサーで持ち上げて
るから、みんな目の前にへばりついて
詠:顔を殴られてるような音だね
達:でもね、今から思うとノーリバーヴのレコーディングって
50年代末期のR&Rのガレージ録音やSP時代のスイング
ジャズとか
詠:機械のリバーヴでしょ。機械は無かったけどルームは以前
のはあったんだよね
達:そう考えるとフィルスペクターに代表される60年代中期の
エコーはほんの一時期の特殊な物だったんだ
詠:鉄板エコーや新しい技術が出て来たからやってみようと
達:あれが衝撃だったのがよく分かった
大瀧さん昔からエコーが好きだったわけじゃないでしょ
詠:別段ね、好きでやってんじゃないんだよ、嫌いでもない
んだよ、何なんだ
たまたまああなっただけだよ
達:結果論、ナイアガラってキャッチフレーズが出した時
ああいうエコーの世界がナイアガラであり
詠:朝妻さんがロンバケの時にスペクターサウンドがって
書いたのが悪い
せいぜい君天とカレンぐらい、カナリヤもシベリアもノーマル
だし、ウェンズディもスピーチはほぼ無いよ
何でこうなっちゃったんだろうな

ですが、やはりミキサー吉田保のサウンドは、他と比べると
wallアプローチしないのも随分アブノーマルです。

達:やっぱりhe’s a rebelのアルバムからですか
詠:ダドゥロンロンと、ついでにビーマイベイビー
達:大瀧さんにとってスペクターは何だったんでしょう
詠:20年前?歌を歌いだしたから、それまでは一般的な歌
うたってなかったから
達:ものすごく元に戻りますけど、歌手になりたいとはゆめゆめ
思ってなかったの?
詠:12歳ぐらいまでは
達:までは、思ってたんですか
詠:たぶん。なれるかもしれない、と思ってたかもしれない
ジャンバルジャンで捨ててあそこから裏方だと思う
達:18、19でしょ、音楽のビジネスに行こうと思ってた
詠:DJ
達:なるほど、だからゴーゴーナイアガラに必然性が出てくる
んだ
詠:あの頃はレコード作ってるより放送番組作ってる方が
面白かった
今にして思うとやっぱり5年くらいで飽きたのかな
達:そうでしょうね(笑)

あの30分のフォーマットは60分でも90分でも応用できてると
思います。アメリカンポップス伝では10〜15分のピースを録り
溜めて行くとのことです。

達:リーバーストラーは当然エルヴィスですね
存在を一番意識し出したのは
詠:ボサノヴァベイビー。それからハウンドドッグまでのライン
が繋がった
達:オリジナルはティッピー&クローヴァーズ。エルヴィスに
先だつ62年の今日はこっちを
詠:あの頃エルヴィスは終わりだと言われてたのにこれが出て、
やっぱりリーバーストラーは良いな
達:資料読んで全体像が分かってくるのはエルヴィスはリーバー
ストラーにとって特殊な仕事みたいですね
詠:コースターズとかが彼らの本流
達:エルヴィスの実績が無ければあのリーバーストラーは無い
わけで
ナイアガラ音頭をアイドルスターがやるようなもんでしょ

ナイアガラ音頭を鈴木雅之がやって、その後シャネルズが
じゃんじゃん大瀧さんの曲をヒットさせる的な。

詠:ハウンドドッグをやってくれてオリジナルを書いたところで
運命が変わった
頑張ったっすよ、監獄ロック、ベイビーアイドントケア、グッと
行ったよ。ドントまずいぜ、まずいよドントは
達:なかなかね大瀧さんのゴーゴーナイアガラが前にあって
やるのはプレッシャーなんですよ

DJイーチ大瀧の往年の名調子を見せつけられるともう。

達:音が手に入るから今はやれるんですよ
詠:考えてみりゃあの頃は持ってるってだけだったよな
洋行したっていうだけで商売になった昔
達:それにどれぐらい批評性があるか、そういうDJいない
からなあ
詠:サンソンがある限りは大丈夫だ。ネ、みんな拍手して
るよ
達:邦楽に関しては絶対まだ掘りが充分になされてない
ですよ
まだ大瀧さん、やるべき事いっぱいある
詠:実はとある日本の一番権威のある所から、やらないか
と依頼は来てる
達:でしょ!
詠:まだちょっと早いじゃないか、まあ完璧に辞めたらね

NHKじゃないとすると、岩波、堀内敬三の音楽之友社とか。

達:ゴーゴーナイアガラとか洋楽チックな名前をやめて
ナイアガラ天狗道場とか
詠:そのセンスが新しくて好きだよ俺
ベースに浪曲がある所が、さすがに上岡龍太郎さんが
「山下達郎は浪曲や!誰も聴いてくれへんのですけど…」


2週目


達:逆じゃないか、ティンパンは出したのに大瀧さん出して
ないのは変だ
詠:昔から出してる方だったのにね
さっきの濡れ縁の話じゃないけど、出す方向、売れる方向で
考えると私に記録が無くなる
ロングセールスもクリスマスイブに圧倒的に敵わないし、枚数
は桑田君とかユーミンさんとか若い人に全部超されるんだ
何か一つ自分自身で日本歌謡史上に持てる記録はないか
やらない方向から考えるしかない
記録として認めてくれるかどうか
達:それはこのつぎ出す時の記録としてあるわけで
あと3年とすると20年ぶりという
数奇な人生だな

トップ1『イーチタイム』から32年ぶりのオリジナル・アルバム
3位チャートインは記録でしょうか。

m1:幸せにさよなら達郎ソロ
達:四半世紀ですからね、もうね
エンディングはハモってるパートしかないので
詠:ひとりハモリじゃ見っともないだろうと銀次と
達:お気遣い頂き
幸せにさよならアルバムヴァージョンは現存しないそうです

『トラ140th』リマスターを達郎さんにやって欲しかった。
『夢で逢えたら』達郎ミックスも待望しますが、彼の矜持に
誓って無い、でしょう。

詠:そうですね、捨てましょう21世紀に
達:捨てる本がベストセラー
そうするってえと、庭の次は
詠:そこが楽しみだよね。とにかく外に出はじめてる、歩きたい

名所旧跡で顔ハメやっておられました。

達:寺めぐりとか四国の巡礼とか
詠:そろそろじゃないですか
年齢くるとそうなるよ、なると思うよみんな
落とし所を考えた時にふと
まだ無いというのは落とし所を考えてないし、考えなくてもいい
状態に今いる

ここが今回のテーマのようです。
わたし現在、大瀧さんのこの52歳を追い越したのです。
落とし所。朽ちる。
まだまだ、その境地ではありません。ひと幕おりた感はあります。

達:おっしゃってる事は分かりますがなかなか現実的に…先立つ
物とかあるじゃないですか
詠:なに言ってんだかなあ

詠:水を飲んでいればね…
達:仙人秘水!
何それ、見してこれ!
製造販売元釜石鉱山株式会社
これいつも飲んでるんですか、取り寄せて、どこで知ったんで
すか、これだ!と思ったんだんでしょ
詠:思ったよ!
このネーミングじゃなかったら飲まなかったよ
水があれば大丈夫だよ。かなり生きられるよ、そういうふうに
根本的な事を考えた方がいいかな
達:新春放談もまさかこういうベクトルで続けて行くとは夢にも
思いませんでしたけど、死ぬまでやれますね、このまま行くと

https://twitter.com/takashi_ mtmt/status/ 958927321733443584?s=21
今も墓前に供えられてます。

達:今日はいろいろ持って来たってこれだったんですか
なに持って来ていただいたんですか、さっきから手帳を
詠:去年はクレージー、今年はですね小林旭さんを、今年は
行くよ
達:この間ボックスが出たけど、おもしろ路線は外れて、
みんな文句いってましたよ
詠:俺じゃないもん、俺が出すから
できれば全部だそうと思ってる
達:解説は当然自分で
詠:いちおう書きますよ

買ってないんですよね。ライナーは無しだったようで、キネマ
旬報の「小林旭読本」の寄稿はwriting & talking で読めます。

詠:1曲聴いてもらいたいと思うんです
m2:俺に逆らうな
詠:俺のテーマだと思って聴いてもらいたい
今年はこれ一本
達:しょうがねえ奴だなほんとに

詠:あとは業務(連絡)で言うならば
321にロンバケの20周年記念CD
ボーナスでシングアロングバケイション
分数的にぜんぶ入んなかった、全部やると2in1になっちゃう
からボーナストラック。どないだ?
同じく321にオールアバウトナイアガラの再発、これを5名様
プレゼント、気が向いたらサイン入り
達:新春放談はじまって以来のプレゼントです、プレゼント
プレゼント嫌いの大瀧さんが持って来ていただいたいて、
何かなあと思ったら
詠:どーんと行ったよ。厚いよー立花隆の巨悪VS言論よりも
厚いかもしんないよ


県立図書館で借りて来ました。レコードは、ティッピー&クローヴァーズ
のボサノヴァベイビーは持ってた。

達:ベストで来ると僕が言ったから絶対に肩透かしでと
詠:本当はみんなの裏かいて新作にしたかった。返す返す
も残念
達:でもけっこう数あったりするんでしょ
詠:新録が?
達:録ってる頭数が
詠:ないよ
達:チェッ話が違うじゃないか
詠:どっから嘘の情報を
達:情報が来たんですよ。チェッどさくさに紛れて
僕の所ですら情報の誤差があるんです

この狼狽えは。

詠:さすがだよな、俺のkeep Secret 力
藤圭子の娘なんて言ったっけ
達:宇多田ヒカル
詠:can you keep a secret
俺に聞いてくれ、秘密の維持力
君の所にも嘘の情報が行ったか
達:CIA か大瀧詠一か
詠:だからほとんどの僕にまつわる話は嘘だと思ってて
もらえば
達:思ってますよ当然
詠:君じゃないよ
達:いや普通は性善説の人が大半なんですから世の中
期待は失望の母という語録が残り、ナイアガラファンの人は
それを甘受してる
詠:すごいよね
達:豊島区のヨシダミツヨシって奴がいるんですよ、毎年くる

一句
ナイアガラ絶えて久しいオリリースなこそながれてなお
詠いけれ

余韻響かせCMに。

達:今年の新春放談の収穫は12歳のジャンバルジャンで
人見知りになった。ビクトルユゴーに慰謝料払ってもらおう
今年は小林旭さん、ロンバケ、オールアバウトナイアガラ
詠:3つもある、やり過ぎだよ

構成台本ではまとめに行ってます。小林旭研究の取材で
星野哲郎、遠藤実、船村徹らと対談。大仕事に展開します。
その発表はスピーチバルーン2001。ゴーゴーナイアガラ
アーカイヴズも始めました。アクティヴな1年になりました。

達:でも手帳に書いてあるのもうちょっと多かったですよ
詠:ジェリーリード!
達:今を去る事26年ぐらい前、大瀧さんの家で聴かせて
もらって、ラルフギャランってドラマーが「これが良いんだ」
って、もう一回きかせて
「憶えてない、なんだったかなあ」って忘れてる奴
詠:おおたこに教えられた、でかいタコ

ここ分かりません。個人名?

m3:ジェリーリードのカントリーボーイズドリーム
達:ジェリーリード、自分のギターです、上手い
詠:じつに上手い、大好きですよ
間奏を深南部牛追い歌の元にした、全然似てないけど
やっと見つけました
真空管にしたらようやくレコードを聴く気になった
達:だってスピーカー、ダイアトーンなんだもんなあ
リイシューはどうですか
詠:買ってますよ
コミックソング。出て来たんだよ前に言ってた西川のりお
にカヴァーさせてみたいなあ、という
m4:ノヴァスのクラッシャー
達:1965年全米88位
ミルウォーキーのプロレスラーの声色なんだそうです
これがヒットするって凄いよ
詠:ナイアガラ音頭が198位だよ
義理で

「義理で」のアクセントですが、ギリ、でかもしれません。

達:のりおさんところに売り込み行きました?行動に移す
とあれなんですけどね
詠:行ってない、アイディア段階
達:何が出るか、意外な所から出ましたね
詠:この辺のラインナップを見るとナイアガラの21世紀が
暗示されてるんです
達:何だ、なにその手帳見ながら

手帳の「この辺のラインナップ」を見せてないのか。
21世紀に世に出た物では、イスタンブールのノリと。
前田の恋のナックルボールが、ノヴェルティ路線です。

詠:君が聴きたいってリクエスト
m4:鈴木やすしの社長さん

今夜はお前と 狂って遊ぼうぜ〜と歌った人です。

詠:浜庫さん、オリジナルシングル、2年ぐらい前に上野で
見つけた、高かったよ
かけてやろうと思って、考えてんだよ
達:すいません、気を遣っていただいて
こういう流れで昔はやってたんですよ
いつの間にかいつ大瀧さんが新作出すかの話に終始する
ようになって
ご収支が違いますよ
詠:ここから、また新たに一回目ということで、ね
・・?いいのかね
達:21世紀になったことだし
もっと行ってください
詠:レジェンダリースターダストカウボーイ
m5:パラライズド
達:麻痺、泥酔ベロンベロンとかそういう意味
まず日本じゃ編成通らない
ウェストオヴバイニーズ



詠:ドラムがね、わざとじゃないんだよね、下手でいろんな
事やろうとするとああなるんだよ
初期のころ思い出す
達:大瀧さん、こういうのだったら
詠:来年はこれで行こう
君のGSネタもあるしね

珍盤奇盤!キラーコンテンツへ。

達:さっきのノヴァス、布谷さんでも
詠:そうだよ、要するにそういう事だったんだよその頃
達:布谷さん限定50名ライヴやったらしいです
ティンパンのライヴでパンフを配って
私の友達に行った奴がいる
詠:行った奴いるのかって、またずいぶん限定したね
達:悲しき夏バテの紙ジャケがあっという間に売り切れた
真空管で今のやつを、わざわざ今日のためにご用意
いただいた
詠:最近聴き直して面白いのはこれぐらいしかなかったのよ
これが21世紀のナイアガラを暗示してるんじゃないか

諧謔モードに行ってたのか。サンボマスターと、とか?

達:ファンの方がなんだよ出ねえのか
って言うかもしれません
けど100%出ないわけじゃないんです
僕が弁護するわけじゃないんですけどいろいろあったんです、
言えないんです
詠:でもあるよ。いつかは。生きてりゃ

無かった、としても充分です。

達:トライアングルやろうとかないんですか
詠:いいよ、誰も言って来ないもん
達:この間うちの女房が面白いこと言ってた
誰かデュエットしたい人はいますか?つって
大瀧さんだって
詠:あら
達:言ってたから
詠:うれしいね。最近は人気があって
いろいろカヴァーはしてくれるし

この先は言わずもがな。
ピチカートの愛餓をはこの元旦の発表です。

達:来年は
詠:デュエットしましょう
達:そうじゃなくて、こういうネタで1週間行きましょう
詠:保守本道に戻ってね
達:結構オファーはたくさんあるから、なんかやりそうな気が
しないでもないんだけどなあ
詠:気が向けばね、向かなかったら無いかもしれないな
達:気を向かせる人がいればいいんだよな
詠:君だね
達:いつでもお手伝いしますって言ってんじゃありませか
詠:お手伝いったってモノが無いから
達:モノはだって大瀧さんが作るしかない
詠:うそお、持って来てよ
乗っかるだけにして
頼りにしてます、今世紀も
達:いよいよ2001年です。21世紀もよろしくお願いします







ウララカ−インマイルーム