新春放談クロニクル番外編



  




大瀧詠一的 2011


10年前の鼎談。
Disasterがあって、みんな不安に殺気立って、
国家は進路をどう舵取りするか。
東京オリンピック2020(2021)には、内田、平川両氏とも強行開催を
問題提起しました。
また未曾有の天変地異に立ちすくむのは現在もなお、ですね。

東日本大震災後、まだ日本がざわついている中、
大瀧さんは被災した親類縁者を労わり、
やっとかなきゃいけない「ポップス伝」をすでに綴っていたんですね。




詠:これフリーってわけにいかないか
ギャラもらうのが心苦しかった
鈍るんだよな
無いとなると自由になる
キラーコンテンツだから今こそ欲しいはずなんだが
がゆえに今がフリーにする時なんじゃないか
なぜかって言うと
他のはみんなテーマがあるじゃない
これ一個もテーマが無い
すごい内容の濃いものをただでNHKFMでもやってんのに
実に心苦しかったんだよ
そうなってくれたら来年も来やすいな

詠:テーマの出しようが無い
うちに火災保険のやつが来たんだな
うちのスタジオ、算定不能って言って帰った
まあだからテーマも選べないのさ

平:大瀧師匠を囲む会
大瀧詠一的ですけれども
またこの日が来てしまいました
明日はジョンレノンの命日
内:真珠湾攻撃の日
平:今年は色々な事がありすぎて
ちょっと今年を回顧して
内:師匠は今年はどんな
詠:大変だったよ、、、終
まだいろんな事が継続中だから
総括というか振り返る気になるとかならないとかじゃなく
これからずっとそうなんじゃないか
いろんな事が突然起きて、ずっと継続中です
石:けっこう特別な年ですか
詠:出鼻くじかれちゃったからね
30周年記念だった
早めに準備が終わってて
ボックスはもう出来てた
プロモーションが始まった第一日
その日ラジオ2本、赤坂君と佐野君
録った翌日
そのあといっぱいあったんですよ
ラジオのスケジュールが
すぐに全部やめにしてくれって頼んだ
みんな言うこと聞いてくれたんだけど
一社だけ、NHKの13時間大滝詠一三昧という
321のあれが中止できない
出られないので延期できないですか
ダメですって
出られませんがいいでしょうか
いいですって言うから、どうぞご自由にと
最初から僕がいるって約束もなかったんですよ
べつに出なくていいですから、言っといて
コメントでも
つぎ最初の10分どうでしょうか、
業界のパターンなんですよ

平:ここでもやったんです
石: 321のイベントに彼にも参加してもらって
原発の話をしてもらって
平:たまたま相馬市から千葉に疎開している
詠:木幡君だね
平:その時に師匠が歌った「My bule heaven」が
詠:ホウ

https://twilog.org/hirakawamaru/date-110320

平:そもそも揺れた時はどこにいらしたんですか
詠:家にいましたよ
揺れないんですよ関東ローム層は
だけどさすがに揺れたね
関東大震災の時も福生は揺れなかったって
地元のおじさんが自慢してた。鰻屋で小耳に挟んだ
とにかく地震でしょ
津波があんなに来てるとは知らなかった
イーストウッドの映画をたまたま観てたから
津波の映画 
内: here after
詠:全くいっしょ
びっくりしたのは釜石
ふるさと大使なんだよ、名刺持ってくりゃよかった
従兄弟も2人いるし高校の同級生も多い
同級生のお店が飲まれてたんだ
まさかと思ってGoogleアースで見たら
電話が通じなかった
毎日ずっと電話してた
Googleのパーソンファインダーで
1週間ぐらい張り付いて探した
今回すごかったのはYouTubeで避難所で個人の名前を書いたのを
iPhoneで撮ってアップする
それで2人見つけた
1週間経って分かった話なんだけど
現地の人は横の情報が全く無いの
親しい友人がどうなってるか知らない
俺が電話して、無事だったのかと向こうが知る

Morley Robertson(モーリー・ロバートソン),平川克美|モーリー・ロバートソン×平川克美
「ラジオの街で逢いましょうプラス1」 | ラジオデイズ



平:津波が来て次が原発
びっくりしたんですけど
ラジオをやった時に大瀧さんからメールが入って
TVでわりと楽観的な解説を述べていた東工大の沢田さんに
インタヴューしてたモーリーロバートソンという男と
僕がその件について話す
詠:会うって言うからこういう質問みたいな事をとたまたまメールしたら
始まる所だったらしいんだよ、見てたのかみたいな
平:始まる直前
詠:オリンパス問題で最近モーリーと仲悪くなってる
平:そこまで知ってんですか

詠:とにかくやる事ないからさ
TVに出てくる人のリストを作った
平:何をやってるんだ
詠:初期は東大の人から東工大の沢田さんとか
いっぱい出てた
途中から変わるんだよね
全部Googleで調べてどこからどの期間までこの人で
どのチャンネルはこの先生というのを
山下俊一さんが以前はどういう事を言っていて
うんぬんというのはその時知った
あとは原発関連の映画は全部観た
黒木和雄さんの原子力戦争
チャイナシンドローム、東京原発
福島第1原発が東電だって事も知らなかった
何の発言の資格も無い

詠:ずっと青い山脈研究したでしょ
去年、
大きなDisasterが起きたとしたらって
話してたの知ってる
古関裕而の話しなかった
大災害があった後にはって話したでしょ
どうして誰も言ってくれないの
国破れて山河ありの山河
復興は東北からだったのが戦後だった
唯一残ってるのが山河から始めるしかない
という話だったのに
山河から始められなくなったんだよ
ここに至るまでも
あの時藤本真澄の話した、したよね
GHQの担当だった話   
GHQ文化部には二つの流れがあって
それと原子力が関係してた
青い山脈のGHQ研究と結びついちゃったんだよ
相変わらず関連してる
3月中はいっさい外でてないな
3、4と2ヶ月間ぐらいずっと
窓に目張りしたし
15日と21 日にすごく来たっていうのは知ってた
結局ね、孫が6ヶ月だったんだよ
旦那の実家が神戸なんで
疎開させようと思って
15日の朝、ビーンと上がって
鯵焼いてたら
放射線チェックしてる人のページをいつも見てて
その人は唯一信頼してたのは去年から計ってた
今年初めて持ってワーワー騒いでる人は
いっさい信用しない
こりゃいけないってんでさその日の夜に
こりゃ本格的に疎開させないといけない
これはえらい事になったと思ったですね

平:あの後の雰囲気って凄い
詠:凄かったですね
前回僕は同じ経験した事が、95年
1995年にとある楽曲のプロデュースした
その1回目のプロモーションがラジオ
その翌日に神戸地震が起きた
そのタイトルがある種、忌み言葉的なもんだったんだよ
「うれしい予感」
あの時はまだTwitterとか2chもまだ
そんなに発達してなかったから
ある程度、事なきを得たんだけど
今の状態だったら完全に血祭りに上げられてるなと思ったのさ
それがあったので、今回はとにかく
魑魅魍魎が跋扈するんだよ、ああいう時って
応仁の乱の京都みたいに
どっかに狙い定めて集まるんだな怨霊が
この後プロモーションやめた方がいいっつったんだけど
ただ
レコードが発売前にTVが再スタートして
30%超えてた
しかも新しいレコード会社の第一弾だったから
大きなプロジェクトが始まってしまって
動き始めたら
止められないんだなと思ったな
止められなかったんだよ
僕は個人的には無いもんだと諦めてスパッと
一回目でやめた方がスッキリするから
ずいぶん抵抗したんだけどだめだった
僕のもんじゃなかったからね
今回は自分のもんだから完全にハンドリング出来たんだけど
本当に呪いの世界なんだよ
まだまだこの国は
彷徨うんだよエサ求めて
とにかく尋常じゃないんだよ
誰も冷静に考えられないのだよ
ナイアガラVOXは茨城県の配送の所が完全にやられたんだけど
早めに作ってたから無傷の所もあって
発売日に届いた人も数少ないけど都内にいるのよ
5月の連休が過ぎても行かなかった人もいるわけよ
で、その日に届いた人なんかは
こんなもん聴いてられる状況じゃないと
八つ当たりする人がいた
あんなもん高い金2万いくらも出して買うんだから
よっぽどのファンなんだと思うんだが
そういう人たちですら
なんだこの商魂たくましいなあと
多分やりきれない気持ちを
なんかにぶつけたい訳なんだよな
95年にも似たようなものを僕は感じた
また両方とも初日の翌日だったんだよな
どっちにしてもぜんぜん終わってない
終わってないどころの話じゃなく
ずっと継続中で今日でも明日でも
まだ関連してるからねやる事が
振り返ってる暇はない

平:じゃ線量計なんかも
詠: 2個買って
線量計によってみんな数値が違う
オーディオは必ず2台買う
気に入ったら4台買う
機械なんてみんな一個ずつ違うに決まってる
平:自治体に配られたやつが一番低く出るんですよ
詠:それとね
マイクロってミリって1000分の1
それを小数点以下まで細かく言って
鬼の首取ったように騒ぐのはやめてほしい
あれはね視聴率を手に入れた素人に似てる
もちろん、隠して都合の悪い情報が出て来ないというのが根本なんだけど
平:今回拍車をかけたのは玄人と言われる人たちがたくさん出て来て
みんな言う事が違ってて
あるいは前言撤回
詠:事故があった時はやっぱり分かんないだ
プロという人たちだって
平:分かんないと言ってほしかった
詠:ヒットがどうやって作れるか
ヒットをこうして作ったっていうけど
ヒットしたもんだけ言って
ヒットしてないのがほとんどじゃねえか
どんな大作曲家だって
こんな事ないんだから、今までに
分かるわけがない
もっともらしい事言うやつを頭から信用できない
次々出てくる人が変わるから
面白かったねえ
平:一種、言葉狩りみたいな事もあって
NHKの解説委員の水野さんが降ろされたり
ちょっと悲観的な事を言ったら途中からいなくなっちゃって
夕方の時間になった
詠:夕方行ったらずいぶん東電攻撃してたよ
内:この人たちは一体どっから出て来た
詠:イラク戦争の時に初めて一・九分けの人が
内:原子力専門家がこんなにいっぱいいたのか
みんなが楽観するから
詠:だから怪しかったでしょ
内:何人か、これ結構危険だよとか
だってリスクを過大評価したって
「やい臆病者」って言われるだけじゃない
過小評価してえらい事になったら
それは怖かった方がいい

https://twitter.com/search?q=疎開のすすめ

内:とにかくパニックになるなという
僕、14日にブログに書いた
疎開のすすめ
その後すぐ来たよ
政府筋から来た
あなたのような社会的影響力が強い人が
詠:いいじゃん、社会的影響力認められたんだから
政府から
大したもんだ
内:その理由っていうのが
ただでさえ低迷している首都圏の経済が
疎開しちゃったら消費が冷え込むでしょ
詠:なんじゃそりゃ
内:ちょっと待ってくださいよ
人の命を話してる時に金の話はないでしょ
詠:内田さん、消費を冷え込ませた
すごい力持ってんじゃん
内:来ましたよ、ふざけるな。パニックを煽るな
詠:けっきょく怨霊の飛びつくネタ
奴ら探してるだけだから、何でもいいわけ
ビャーッと飛びつくんだ
すごい勢いだよ
次また美味しそうなのがあるとすぐ行くから
内:有象無象の怨霊が一斉に出て来る
何か食いつく先を探して
詠:人の発言もどれくらいの火の玉が
どこ向いてる、速度、強度、寿命が見える
絵的に見えちゃう、擬人化して見ちゃう
内:本当に邪悪な何かに喰らいつきたい物が
右肩上がりに増えている
詠:いや不安なんだよ
不安をそこにぶつける事によって解消する
平:そういう所にアジテーターみたいな人が
詠:煽るんだよね
内:今度の大阪市長はアジテーターですよ
詠:誰
内:橋下徹って人ですが、あんまり東京の人はご存じない
平:知ってるよ

全国的にはまだ、タレント弁護士が……の段階でした。

内:日本中の魑魅魍魎が大阪に集まって行く
詠:大阪はもともと魑魅魍魎みたいな所じゃない
内:なんてこと仰るんですか
詠:伊藤銀次のごまのはえの「のぞきからくり」は
大阪の猥雑な風景を描写したんだと

詠:都構想は東京のようにしよう
文化を根本的に変えて行こう
平:最初はデュアルキャピタル、2つの中心だと
今の動きだと東京がこれからだめになっていくんで
関西を中心にみたいなところが
詠:関東大震災の時はそうだったんだよ
浅草が全部やられて
浅草の芸人なり、向島の日活撮影所、
たまたま2年ぐらい前に建てた東洋一とかいうグラススタジオが
ガラスが一気にだめになって
山本嘉次郎さん、エノケンさんも
あとはミュージシャン
みんな大阪行ったから
東京に仕事なくなったんでね
内: 1930年代、大阪は東京より人口多かった
詠:もしあれと同じような事があるとしたら
ミュージシャンとか芸能人とかも
大挙して行かなきゃだめだよ
平:もう一発来るかも知れない
遂行性があるからあまり言いたくないけど
その時は東京が壊滅する可能性があるから
詠:それも見越してんじゃないの
平:ああ、、
内:今の大阪には吸引力ないよ
東京が相対的に機能が劣化したからしょうがないから
詠:でも集まりゃメタンでもガスが出るからね
内:いや、邪気の方が強い
物を作り出す力は無いよ
平:ちょっと休憩しますか
内:どうして人が話し出すと腰を折る
詠:それをナイアガラでは布谷イズムと言う
彼の事を言ってるわけじゃないよ
俺は布谷イズムってイズムについて語ってるんだ
4人とかいると役割でそういうふうになるけど
やっぱり性質もあるんだ

詠:このまえ坂崎君の番組で、2時間番組で9時から始まって
突然始めた話があったんだけど
59分で時報がポーンて鳴って
続けんのやめた
その話はもういいんだという解釈
布団ひっくり返して新しい次元にした方がいいんだよ
いっかい水が入って続けて面白くなった試しはないよ
どうせやったって
政府から皆さんやめて下さいって
言われるような内容なんか一切ないじゃない

内:今おっしゃった
やった瞬間にアヤがついたら
全部やめるって事なんですが
合気道の多田先生が
今年の11月の自由が丘道場50周年記念の演舞会と大パーティー
地震の報があった瞬間にすぐ電話かかって来て
中止にしよう
3月11日に11月23日のみんなが集まる宴会を中止
パッと決めた
ある種の武道家的な感覚で
まわりの様子を伺ったりしながらとか
どの辺で歌舞音曲解禁みたいな事を考えながらじゃなくて
パッと、これはやっちゃいけない
先生ずいぶん早く決断したな
大瀧さんと似てるんです
詠:武道家だから
内:師匠と呼ばれる人は

石:大瀧さん、パーティーありましたよね
詠:彼らは好意でDJパーティーみたいな事は出来ないか
ナイアガラは原盤は持ってるけど
販売する人たちも自分たちもやったぞという
やりたいという企画で無理もない話
本来あれも9月まで延ばして欲しかった
平:行ったんだよね
石:俺、当たったんです
詠:強運だね
でも、そんな所で運つかっちゃダメ
銀次はサイコロで運つかい過ぎたんだよ
バッカだなこんなとこで運つかって
出目だすんだよ、六六とかピンゾロとか
僕は普段はとにかく運つかわないようにしてる
減るからね、定量だよ、運は
石:今、いらしてるんです
内:伊藤銀次さん!
詠:銀次?おお
サイコロで運つかい過ぎた
銀次君とはたいして歳ちがわない
銀:二つですね
内:銀次さん、僕らといっしょ、50年
若い頃に知り合うと、もう一歳違うと
銀:永遠に続くんですね
詠:細野亭にいつも言われる
「追い越さないねえ、ボクを」(モノマネ)
平:細野さんは
詠: 22年
はっぴいえんどは見事に団塊の世代のバンドだったのよ
22年23年24年
内: 24年て?
詠:松本君
日本の音楽を悪くしたのはおそらく我々なんだよ
団塊の世代はなんでも悪いって事になってるからね
年金もち逃げするって、いらないよそんなもん
たいして無いんだから
平:サプライズのように伊藤銀次さんが
ナイアガラトライアングルの
詠:ボリュームワン
内:先だっては芦屋でお会いして
銀:本当に内田さんには失礼な事を言ってしまいました
不勉強で知らなくて
内田さんが「ナイアガラーの…」ってお話をされて
あ〜そ〜なんだ〜
みたいな軽口をたたきましたよね
詠:たたくんだよ
石:細野さんにたたいた
銀:細野さんにもたたきました
内:このあいだ大瀧さんにお会いしてって言ったら
ちょっとびっくりして
え、大瀧さんと会った素人がいるんだ
詠:ドキッとしたんだ
頼むからその名前出さないで
あんまり聞きたくない名前なんだって意味
銀ちゃん入ったのに、いいの
平:一緒に加わっていただいて
地震があって、、いろんな事があったわけで、、
それ以外には、、北アフリカとアラブの覚醒、、、
詠:布谷イズムの話の方が面白い
平:ただ大瀧さんに聞いておきたいなあ
ジャイアンツの騒動、あれどうですか

詠:ストーブリーグのネタ提供でしょ
そうに決まってんじゃん
大変なんだよスポーツ新聞
冬、シーズン無い時
僕はだからね一回コラム持った事あるわけよ
長嶋論ナイアガラ風味
小西良太郎さんが付けた
93年の春の宮崎キャンプ
フェニックスホテルで泊まって
従軍記者だよ
内: 1シーズンまるまる?
詠: 1週間だけね
松井選手のバッティングを見てて
新人、一年目
音が違うねって言ったら
喜んじゃって横で
あれ聞き書きだから
横にいるのよリライターが
いかにもスポーツ新聞の調子に書くんだ
あれが上手いねえ
さすがにミュージシャンは違いますねなんて
音が違うって事だったんだけど
そこのデスクの2番目の人が
「いやあフジオーなみだろ、こりゃ」って言ったんだ
銀:ふじおってキャッチャーの
詠:フジオウ、中日
全:ああ藤王
詠:大成しないっていう事
プロでも見方がこういうあれなのかなと思った
平:音が違うってぜんぜん違ってました?
内:スイング音
詠:いや、当たった時の
芯を捕らえてるから他の選手と比べると
昔は球場行くと静かだったから
瞬間で分かるんだよね
キャッチャーフライは匂いだからね
擦った匂いでキャッチャーが判断する
その記者と仲良くなったから
そんなことがあるわけないだろうって見出しがあるでしょ
東スポは別として
よくあんな見出しを書くよね
こういうのはトバシって言うんですよ
日曜で何にもネタがない時は
ありもしない、暇ネタ

詠:昔は観客はよく分かってたよ
大相撲を分かってる人が多かったから
大人が多かったと思うなあ
八百長だなんとかかんとかギャーギャーギャーギャー
だいたいね、子供に渡したのが失敗なんだよ
大人が観てたんだよ
昔の後楽園球場見てごらん
みんなコート着てる、寒いせいもあるんだけど
男しかいなかったんだから
ヤクルトからなんだな
高校生だと愛甲なんだよね
女の子が増えた。素人が増えたんだよ

プロ野球の選手名がいっぱい出てきます。
前回、阪急ヤクルト戦で後楽園を使う話がありましたが、2021年も
そうでした。
でもやっぱり去年はオータニサンでした。イチローやゴジラの時も
現地に行きたいと言ってましたし、花巻つながりで相当ハマったんじゃ
ないでしょうか。
だいいち二刀流って、A面/B面、メロディック/リズミック
バラード/ノヴェルティ.・・・
オータキサンにしっくりくるスタイルですよね。

詠:やっぱり歌舞伎とか能とかになってくれば
歌舞伎はイヤホンがあるけど
ある程度知識を持って行かないと理解できない
野球だろうが何だろうが同じなんだよ
落語聞くとかなんとかだって、やっぱり通って
だいたいの所は分かっていれば

詠:相撲なんて部屋別総当たりの前から俺は観てる
春日野部屋と出羽海部屋は戦わなかったんだから
千代の富士(?)と栃錦が二人ともやりにくそうで
ぜんぜん力入ってなかったのとか
系列が先から頭に入ってる
千秋楽は100パー当たったんだ
福生のスタジオでみんなで見てた
俺は親方の前歴の部屋しってるから
仕切る人間がそっちの派閥の時は
どう見ても負けと分かってても負けが勝つんだ
大きく2派いるんだけど
逆になった時はやっぱり逆になる
審査員が何にもなかったんだよ
「ただいまの勝負〜」あんなもん全然なかった
物言いがついてみんな集まって
「なんとか山〜」って言うだけ
誰も文句言わなかった
これに文句つけたのがGHQなんだよ
内:へえー
透明性が無い
詠:ほら、オリンパス
平:そうかあ

今回こういう伏線回収が多いです。
伊藤銀次も飛び入りする事を承知のうえで前で振ってます。
サゲも綺麗。

詠:これで大笑いなのはマイクを入れたんだよ
日本の人は、偉い人ってトイレですごい肝腎な話する
あれとおんなじで
マイクがあるのに情実関係が見えるような会話が
モロに聞こえたわけ
俺は小学生だったけど
それは不味いんじゃないのか
さすがにこれはやっぱり不味いという事で
廃止になった
一瞬入ってたよ
平:中枢が腐ってたわけですね
詠:日本人は誰も文句言わなかったよ
なんだよ、何やってんだよぐらい
何、こっちが勝ったの
さらに遡ると時間制限が無かったんだし
江戸の人はもっとすごいよ
で、ガバナビリティじゃなくて
プライオリティじゃねえ、なんだかそんなの
平:コンプライアンスというね
詠:なんかやんなくちゃ不味いって事で
「ただいまの勝負についてご説明申し上げます」
「軍配は西方有利と見て西方に上がりましたが」
って言うと“ワーー ”って言うんだよ
「東方の足が出たような…」ワーー ”
「よく見た所、西方の勝ちです」
毎回「…が、」なんだよ
「…が、」って言ってんのにもう拍手する
日本語は最後に結論があるのに
最初に言ったことに飛びつくんだな
今だに下手でしょ
あれは説明って事に全く慣れてないんだ
最初にフォーマットを作ればよかったのに
誰も作らないで個人に任せた
ところがね、昔の相撲取りは格別クチが
滅多に話をしなかった
「今の勝負どうでしたか」
「ハーフー」
「あん時はどうでしたか」
「フーハー、、、ごっつぁんです」
というのが漫才になったぐらい
それともう一つは
あれが控え室に流れてる
そこであまり大口叩くと聞いてるわけ
相手をあまり刺激しないでというある種の惻隠の情
あすこではあまりはっきりと言わない
あれが後の近鉄の加藤哲郎のあの事件に
それはそれで、
これまで行ったらこれまた長い
今、相撲の話なんだ
そのコンプライアンスによく似てる
別に日本人は誰も文句は言ってなかった
けれども
時間制限が出来ちゃうと
「待った」なんてしょっちゅうしてた
「待ったなし!」って言ってんのに
あの「待った」は儀式だったんだよ
必ず一回「待った」したら次は受ける
相手が必ず「待った」する
これはしきたりなの
銀:お歳暮みたいな
詠:三度目に「待った」したら4回目も「待った」する
奇数で始めたいのか
だから偶数をお互いがやる。evenだと
evenにするために「待った」の数も合わせる
これはもっともっと広がる、この話は

詠:行司がいるじゃん
行司は英語に翻訳できるか
平:前にそれやりましたよね
詠:やった?
俺が言った?
平:judgeじゃないって、審判じゃない
詠:主旨はなんだった
石:行司は儀式の一員
詠:行司は西か東に上げんじゃん
あれ決定事項じゃないって知ってる
最高裁の判事で有罪って言ったんだったら
有罪で終わらなきゃおかしいでしょ
でもあの人judgeじゃないんだよ
下にいるんだよ
で、物言いが付いた時
あすこ奇数になってんだよ
行司あいだにいるじゃん
発言権ある?
石:無い
詠:上げてんだよ、自分は見てるのに
物言い付いた時、一票が無い
これが有名な「髭の伊之助事件」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%8F%E5%AE%88%E4%BC%8A%E4%B9%8B%E5%8A%A9_
(19%E4%BB%A3)


伊之助はね言い張ったんだよ
その言い張ったのは、やっぱりGHQ
とっくにサンフランシスコ条約は出てるけど
まだ戦後の名残があって
そういう入れてもいいんじゃないかって
背景に意見もあったと思うよ
コンプライアンスを明確にするためという事も
おそらくあの時代だからだと思うよ
伊之助より前に、例えば戦前に、あるいは江戸時代。
あんな事は絶対ないはずだ

詠:でね 
立ち合いってあるじゃない
ハッケヨイノコッタ、待ったなしって言うのに
待ったするじゃん
なんしにいるの、何してると思う
立ち合いっていったい何だと思います
ね、いいですか
水泳だったら睨み合って
ヨーイドンで行ったら水泳になんないでしょ
どんな競技も見てごらんなさいよ
必ず笛から始まるでしょ
プレイボールでもいいけど
あれ睨み合って
間で待ったなしって言ってるけど
ぜんぜん立たない
あの構造は一体なんだと思います?
あの人は何をしてる
平:お囃子方ですか
詠:まあね、基本的に大アタリ
囃子方で立てと命令してるわけじゃない
だって言っても立たない
だったらお互いが「待った」する権利がある
なぜかと言うと
まず立ち会いで決まっちゃう、相撲が
99%
立ち合いが一番なわけ
やっぱり瞬間、まあ先手
白鵬が最近、双葉山のごのせんとか複雑な事を言うけど
これはまあ横おいといて
ほんとに稽古場で強いんだけど本番で弱い人は
立ち合いが弱い
立ち合いっていうのは駆け引きなんだ
立ち合いが一番おもしろい
あとはどうでもいい、本来
武道だって、けっきょく強い人は
抜かないでもう
座った佇まいで勝負決まってることがあるはず
平:行司って差し違えると昔は辞めてませんでした?
詠:いや、辞めてない、切腹したとかは俗説
切腹する覚悟で上げよと
平:お囃子方にしては不利な役回りだなあ
詠:お囃子方もある面では当たっているけど
お囃子方でもない
で、じゃ、見合ってる力士は
行司をどう捉えてるのか
どう思います
別に居ても居なくてもいいはずが
何でいるんだ
みんなハッケヨイって言ったって
立つわけじゃない
みんな呼吸で立つわけ
なんしに、何をしてる
いるの?彼は
上げてんのに一票ないんだよ
東と西のどっちか
あのね、見てて面白かった一人
上げなきゃいけない
でも完全に同体の時、上に上げた行司がいるんだよ
こう、、迷ってこう、、
瞬間的にだよ。その後どっちかに上げるんけど
あれは面白かったな
平:だいたい軍配ってのは何ですか
詠:軍を配するだから
運は戦を運ぶだからね
それを配するわけだから
お前が勝ったというような意味でしょ
平:神主みたいなことですか、、
詠:より近くなった
銀:神様のなにか、こう、
詠:当たり
実はね
あの人の前で恥ずかしい相撲を取ってはいけない
という意味なんだ、だから
力士の中に居なければいけない
お互いの中に居る神の存在を
擬視化というか
居ないんだけど居るという事にして
本来は居ないんだけど
居ると思って取れ
恥ずかしい事やっちゃだめだぞ
神の前で
御前相撲とか奉納相撲とかから始まってるから
だから、それに礼するのはおかしい
審判に頭を下げる
野球も本来、日本の場合に限りね
印象を良くしようとして帽子を取る
それは功利主義の行き過ぎた点で
なんだけれど絶対にいるもので
内:野球の審判も要らない?
詠:いないのにアウト・セーフ言いやがって
って島野が蹴飛ばしたんだ
お前は本来はいないはずじゃないかというのが
彼らの怒りだった
銀: baseballと野球とは違うんですか?
詠:まあ、それは正岡子規に聞いてもらうしかないんだけどね
どっちにしても
日本は長いあいだ相撲の文化で育って来てるから
野球が入ってきた時もそういう感覚だった
だから審判の言う事は神聖だという
ルール上ではなく
この人は神なのだと
この場を差配している人だから敬えよ
一人一人、お前らの中に居る
象徴として居るだけだから
という事なんだ、本来
内:でも、それはいい話だなあ
全員の中にあるルールを守ったりとか
パフォーマンスを最大化するという思いが
象徴としてここに
平:エートスのシンボルとしてそこにある
内:本当は審判がいなくても
あたかも審判がいるかのように
詠:それが一番
本来はそうあるべきだ
どんな場でも
平:それはオリンパス問題も一緒だよ
銀:自分達にそれぞれに神があって
それを誰かが代表してる審判だという
考え方が風化してくるとやばいですね
詠:おのれが神で、神Aと神Bの戦いだから
暗黙知という神ではないのだけれど
そうは言ったって、目に見えたか見えてないとか
確実な物かと言いながらも
愛とか言ったりするから、どこに見えてんだ
そういう漠とした物で生きている
事がずいぶん多いはず
それを西洋風に言うとruleって言うんじゃないの
ルールにしたんだよ
神とか言ってるとあれだから
平:だからオリンパスの問題で
2001年にルールが変わったわけですよ
簿価主義から時価主義に
時価評価しなきゃいけない
ルールでコロコロ変わっちゃうのは
自分達の倫理であれば普遍のはずで
正義でもなんでもないし
ある種の方便でしかないと思うんです
内:伝統的な日本の場合
行司に代表されるような
居るんだか居ないんだか分からないんだけれども
みんなの心の中にあるある種の共通の規範が
空中に漂っていて有形無形に
形もなく言葉も無く
詠:今回東北の人が
物をもらう時にきちんと並んでいるのを
外国人の記者が驚いていた
平泉に団子屋があるんだけど
横の網にお金を入れていく

かっこうだんご[Tabelog]


その根本は
藤原清衡が平泉まで卒塔婆塔を建てて
部分部分に金の鈴を入れた
誰か持っていかないんだろうか
今の人は言うんだけど
100円の物を買ったら100円入れる
順番に前に人がいたら後ろに並ぶ
当たり前の
別にルールでもなんでもなく普通の事
なんだけれども
それが暗黙知としてある場合は
行司もうまい具合に有効に働くんだけれども
内:さっきおっしゃった
こんなとこで運つかっちゃいけないよ
その運は定量だから
100円の物を黙って持って行って
100円得したって
そういうところで運を使うのは良くない
運が定量だというのはある種の信仰
でも運は定量だとみんなが思ってる社会は
すごく生きやすい社会です
こんなところでつまらない不当利得を
やらずぼったくりって
平:いま大瀧さんがおっしゃった相撲の話は
例えだと思うんだけど
昔は多くの日本人が理解していたんでしょ
詠:そう、文句言わなかったんだよ
内: TV放送がいけなかったのかな
時間が決まってるから

内:マラソンとか時間的にものすごく美味しい
2時間8分
野球は3時間
詠:昔は1時間20分だったんだがなあ
5時からやって9時前に2試合あったんだから
内:オリンピックが野球やめた理由って長すぎるから
尺に合わないから
平:ある所からオリンピックが民営化して
ロスオリンピックの時から
企業広告がバンバン出始めて
詠:でもそうでもしなきゃやってけないんでしょ
内:やってけると思いますよ
ビジネスチャンス
ワールドカップの誘致なんて明らかに
不動産バブルが来て
8年後にオリンピック来るとかいったら
ゼネコンの人は大喜びする
民営化して黒字出したのがいけない

内:サザエさんに東京オリンピック前の頃
磯野さん一家が一生懸命英語勉強する
詠:外人が来るから婦女子逃げろってのがあるよ
初期の頃、戦後すぐ
長谷川町子はかなり厳しいよ、物の見かた
内:東京オリンピックの時は国民的に
外国から来た人を歓待しようと
日本もこれだけ立派になったと
詠:戦後最初に100万部いったのは
英会話の本ですよ、英会話手帳
恥ずかしくないようにってやつですよね
内:今のオリンピックなんてビジネスモデルに
完全に支配されてるわけでしょ
石:さっき大瀧さんが言った
子供の文化
落語がそうですね
寄席に来る人がおじさんじゃなくなった
若い人です、OL
詠:タイガー&ドラゴン、宮藤官九郎からだよ
石:そういう人たちが主流
いちばん感度が良い、情報を持ってる
詠:その数の中から誰かが出てくりゃいいじゃない
ただ落語のテーマに男の話が多いからね
吉原行く話とかさ
内:若い女の子は落語にどこが面白いんだろう
石:やっぱり出る人たちがスターでアイドル
内:アイドル化してる
詠:ストーリーじゃないと思う
見た目が先だから
悪い意味で言ってんじゃないよ
内:アイドル文化って
アイドルの良い所って
アイドルだったら何してもいい
定型がない
アイドルでかつ、クリエイティブな才能あったら
何やっても許してもらえる
これってやっぱりある種の定型を打破して行って
ブレークスルーする大きな推力になる
石:アイドルの方が基準になっちゃってる
でも落語って伝統芸だから
ずっと来てるものは違うじゃない
詠:そう言ってて減ってたんだよ、客が
末広亭とか鈴本なんかもやってけなくなって
内:こういう民間の寄席もあるし
プライベート席亭っていっぱいあるんじゃないの
詠:席亭がうるさいもの
一見さん入れないよ
アンツルの本の一冊も読んでないと入れないよって
石:そんなことないですよ
詠:僕は廃ったほうが良かったんじゃないか
と思ってる、あのまんま
内:落語
詠:なんでも
内:大相撲も
詠:ぜんぶ
内:プロ野球も
詠:廃るんなら、あのまんま
平:そのまんまというのが
内:変なふうに残らないで
詠:浅草の灯を消すな、みたいな無理矢理じゃなくてさ
やめちまえばよかったんだよ
平:だいたいブームが来るとだめだね
銀:浪曲がもう
詠:とっくの昔に無いけどね
あれは歌謡曲に入ったから
内:ジャンルを変えて生き残る
詠:そうそう
そういう物は結構ある
あと牧野周一とかの漫談はMCになって
玉置宏さんからみのもんたにまで至る
内:綾小路きみまろなんて漫談がMCになって
独立してまた漫談になった
詠:あれは大元は演説の川上音二郎
辻説法の中身がおばさんイジリという
分野なのかもしれない

詠:あのね
新しくてみんなに持て囃されるもんって
根本が古いんだよ
これがね
俺が今度やるアメリカンロック史とイギリスのロック史
内:え?ラジオ
詠:まずアメリカンロック史からやる
内:ここでやんの?
詠: NHKで
石:えーちょっと!
詠:ビルヘイリーから、55年
エルヴィスのマイナーヒットは55年
イギリスもまたけっこう深いんだ
内:イギリスロック史はどこをやるんですか
詠:もちろん55年から
ハートブレークホテルの時になぜか
スキッフルのロニードネガン
アメリカとクロスしながら、イギリス独自の流れなんだ
石:大瀧さんが坂本さんと対談された
詠: スコラでやった時に
2003年だったか04年だったか
ロックンロールを教えてくれって
その前に50年代のレコーディングが音が良い
録音方法はどうなのか
聞きたいってレクチャーしたんだ
ふっと思って
ゴーゴーナイアガラで洋楽ばっかりかけたけど
通史をやってなかったな
って事に気がついた
先に各論をやっちゃったから
こりゃ一回通史やっとかなきゃまずいな
その時からずっと思ってた
アメリカはだいたい分かったんだけど
イギリスはデータが少なくて
だんだんだんだん掘り起こしてきて
みんな死んでるんだよ
昨日ちょうど来たメールが
ミッキーモストの娘
誰かに聞いてあげるから質問をくれと
アニマルズ、ハーマンズハーミッツ、のちに
ヤードバーズ、ナッシュビルティーンズ
のプロデューサーだけれども
シンガーとして南アフリカいって
11枚シングル出してた変わり種

「ブリティッシュ・ポップス伝」
未発表楽曲だけじゃなく、こういう遺稿の発掘もお願いしたいです。

石:大瀧さんが今年、怒涛の更新があったじゃないですか
YouTubeを貼り付けてましたよね
疑似放送的な
詠:日本の権利関係の物は1曲もやってないよ
文字だけで音を語るのは僕は
上手くないのだよ
ラジオじゃないとだめ
石:どんな物もYouTubeに載ってるって時代になった
のがびっくりした
スコラでやった選曲、全部YouTubeにありますよ
詠:全部あるね、あるね
向こうのほうがすごいよね
78回転がけっこうあるね
石:ただSPを映すだけのYouTubeなんだけど
ものすごいレコードが
内: YouTubeってそんなに音質いいの
詠:音質が良いとかなんとかじゃなくて
Hard to find が簡単に見つかる
という残念なところでもある
説明するにはやっぱりあれなのと
実はあの前に一回書いて消したのがあるんだけれども
「カラーに口紅」から始まって
62年の前まで僕はこうだったという
誰も読んでなかったけど
平:消しちゃったんですか
詠:もちろんですよ
内:もちろんですよって言い方は無いと思うんだけど
詠:俺はアーカイヴのサーヴィスやってるわけじゃない
今は勝手に保存できるんだから
保存したい人は保存しとけばいいだけの話
もう一つ面白かったのは
毎日やったでしょ
毎日やったんですよ1ヶ月間
僕は想定したのよ、反応を
始まったら「始めたぞ」みたいなことでわーって来る
これはシングルを13年ぶりに出した時とおんなじ
あーだこーだあーだこーだがあって
まあ真ん中ぐらい2週間ぐらい終わると
毎日あるもんだから、毎日あると思っちゃって
石:そうそうそう
詠:どっかまで読んだり保存してる奴も
なんだ毎日あるのかって読まなくなる
石:そうそうそう
内:意地悪だなあ
詠:これおんなじなんだ
「大瀧さん、なんでもいいからレコード出してください」
って奴と全く同じ構造なんだ
ほんとは最終回にバッサリ切るつもりだった
「さすがにそれは」
っていう娘からNGが出て
1ヶ月、月末31日0時0分に切った
みんな好きなのよ
こういう意味で始めたに違いない
あーだこーだ言うわけよ
毎日あると言わなくなるんだよ
これが大笑い
そういうもんなんだ
希少価値なんだよ、結局
希少価値の消費が速いのだよ
今はあっという間なんだ、秒殺で
毎日更新というのが凄く
石:今年、自分にとって印象的な事件だった

https://www.circustown.net/cgi-bin/ggn/ggn.cgi?CT=2001.11.04


詠:フィーリングジョッキーってやったでしょ
1曲目だけ決めてて
自分の家にあるあれを順番に
適当につなげていくわけ
あれ大変だったよ
次の曲を決めてない
あんまり長いと間が開くので
じゃんじゃんじゃんじゃん行かなきゃいけない
つぎ何やるか決めてない
書き終わった時に、あそうか
これだったら今度はこれだな
そうじゃないと僕のモティヴェイションは
続かない
30回やってくださいって言われたら
絶対ダメ
これ来たから、これでしょ
言われたらもう、やりたくなくなる
大キライなんだ、俺そういうの
お前にためにやってるんわけじゃねえんだ
僭越なんだ
お前がやりたいならお前がやれよ
ブルースクリエーションの時も
それ違うんじゃないか、違うんじゃないか
って言ってたら
お前やれよ
って言われたからやり始めたんだ
相撲も行司やってたんだ
お前は相撲に詳しい
なんだよ行司ばっかりでって言われて取ったんだ
一人欠員が出て出された事あるんだよ、村相撲
野球もねスコアブック書いてたら
おう、ちょっとって野球部入れられちゃった
全部このパターン

行司だけやってるヤツって、、すでに大瀧詠一的。

詠:分かってんだったらお前がやれ
石:だから自分でやろうと思って
詠:ウゴウゴ?
石:それはやれって言われたわけじゃなく
詠:やれって言ったことはないよ
よしなよ、っては言うけど

平:銀次さん、どうですかこういう大瀧さんと
銀:何にも変わってない。安心しましたよ
平:今日は久々なんですか
銀:ほんとに
詠:まるっきり久々だね
ウルフルズの
銀:そう、大瀧さんの曲をカヴァーしてたりしてたんで
よく相談の電話入れたり
あと、お呼びがかかって
ウルフルズでコーラスやりたい
行ったら、なんのこたない
替えうた作らされて
詠:渡辺満里奈に「金曜日のウソつき」ってのがあったから
月曜日のキツツキ…
銀:「正月のもちつき」ですよ
内:歌詞を作る時に銀次さんを呼んだんですか
銀:「金曜日のウソつき」って
満里奈ちゃんの曲があったんですよ
それにウルフルズ
もっぱらトータス君ですよね
トータス君のコーラスを入れたいと
俺と子安さんが付き添いで行ったんです
詠:最初コーラスだったんだ
ついでだから、俺、歌詞作ったから
歌えって言ったら歌ったんだ
あるんだ、秘蔵の
銀:いや、あの時ね、そうじゃなくて
大瀧さんがね、うた録ってから
健太さんと二人でソファーの所にじり寄って来て
「金曜日のウソつき」の詞を持ってきて
これなんか面白くなんねえかな
俺は、また来たな、と
月曜日の餅つきっての面白いんじゃないですか
布谷さんの「深南部牛追唄」
詠:変な詞が得意なんだ
分かってたから呼んだんだ
そしたら出来上がって
嫌がってんだよ、けっこう
銀:トータス君に歌わせられないかって
ちょっと困ったけど
僕ハラハラしてたんですよ
これを大瀧さんが出すって言ったら
止められないだろうなと
大瀧さんがいきなり立ち上がって
録り終わった後
「私、大瀧詠一、このトータス松本歌うところの
「正月のもちつき」
封印させて頂きます」
詠:ぜんぜん憶えてない
銀:僕たち全く予想しない発言だったんで
びっくりした
詠:誰にも聴かせてない
出さないと言ったら絶対出さない
銀:でも「正月のもちつき」という面白い曲があることは間違いない
詠:どっかにあるだろ
俺はね、ああいう時に
乗る歌手か、乗らない歌手かで
そいつの将来性を見てる
そういうのに乗ってこなくて
大きくなった試しは無い
人選から外れたやつは何人かいる
俺はただそういう事はやらない
いちいちネタ割ってやらない
今まで一流のこれはって人は
ここで来るだろうなって時は必ず来る
ここは必ず来なきゃいけないな
って時
平:小林旭は来ましたか?
詠:え?
布谷、、あのね、例がぜんぜん違う
石:キミ黙ってなさい

石:ここでモーメントストリングスカルテットという
詠:ああストリングスの
石:ここで今年4回
詠:なんか杉君がリハーサルやったらしい
なんでも知ってるよ
石:銀次さんがお客さんで来ていただいて
歌っていただいたんですが、最後に
例の更新で話題になった
「地を這うサンマ」
「空飛ぶくじら」を歌詞だけ替えて歌うのかと思ったら
新曲を作って来ちゃった
一応名前を
水炊きシュウイチという名前でデビュー
それをぜひ大瀧さんに聴いていただきたい
詠:遠慮することないじゃん

詠:あのね
笑っていいとも、唯一のヒット曲
あれギターで弾いたんだよ
初めて曲の心が分かったよ
「ミセスブラウン(のお嬢さん)」
ハーマンズハーミッツ
あ、この曲、ハーマンズハーミッツ
ところが昼間のあのアレンジじゃ TVの
ハーマンズハーミッツのハの字もないんだな
ハーマンズハーミッツで作ってたのかって
びっくりしたよ、さすがに銀ちゃん
銀:大瀧さんに持ち上げられるの珍しいですから
詠:フレディー&ドリーマーズをカヴァーした人だから
銀:リッチーマーレーですよね
詠:「ミセスブラウン」、カヴァーしてた?
銀:凄いなと思ったんですけど
「ミセスブラウン」は生まれて初めてコピーした曲なんですよ
コードブックなんて無かったでしょ
自分でギターでコピーして
2週間ぐらいかかったかな
詠:いや、ごまのはえのサイドの音も聴こえた
そういうね、三つ子の魂百まで
つって最初の頃のアレがずっと出る
銀:そうですね
詠:構造とか全体的な事が解ると
なんだけど、昼間のアレンジでは
まったく分からなかった
どっちかっていうと「コングラチュレーション」
銀:アレンジは鷺巣君
詠:鷺巣なんだ、ふーん
でも考えてみりゃ「I 'm telling now」の人だから
そりゃハーマンなんだなあ
見抜けなかったね、長い間
銀:僕がギターで歌うのって
どういうヴァージョンで
詠: YouTubeでやってたじゃん
銀:あーそうか、だから

https://www.youtube.com/watch?v=dlHXplKDj_E

見てますね
詠:俺を誰だと思ってんだ
何がつきあい長いだよ
なんにも知らないじゃねえか
銀:大瀧さんは、ほんとにお見通しなんです
石:知らないって事ないですね
銀:僕は佐野元春を始めた頃
電話して、「お前なにやってんの最近」
佐野元春ってのやってます
「あ、知ってるよ」
どこで
内:お見通しですよね、早いもん
詠:恋の千里眼 I can see four miles
千里眼はいいなって
「お早う眠り猫君」に使った
Who のタイトルからいただいた
銀次君がですよ
石:銀次さんはそういうとこあるんですよね
詠:詞にうるさいよ、作詞家ですから
イカ天でおなじみの
平:別なラジオデイズのあれで
銀次さんと話してても
大瀧さんの影がこの辺に
絶対聞いてるよね
銀:僕は大瀧さんのそばにいたらだめだと思って
なるべく離れるようにした
ずーっと
だけど結局なんか孫悟空のように
手の内に
中にいるんですよ
ナイアガラから離れようと
思えば思うほど
自分の中のナイアガラ
理念とは言わないけど
考え方みたいな物があるなと気づく
詠:あいつに会いたくないなと
思えば思うほど会うんだ
会いたくない奴に会わない方法
思わないこと
平:難しいですよね
思わないと思うと思っちゃいますよ
詠:鍛錬、鍛錬、鍛錬
思わないって決めたら思わない
簡単なことだよ

詠:銀ちゃんは気の毒なのよ
板ぶきぐらいの所からやってる
小雁みたいなもんだからさ
雁平でもいい、芦屋雁之助の
内:分かりにくい比喩
銀:俺も分かんないもん
詠:最初っからそういうあれだったから
だけど、すごく才気あふれる人でしたよ
あの、1ヶ月間ヴォイストレーニングやったって話
突然、発声からやらした
あれでね、肝心なことを言ってない
ごまのはえってヴォーカルがいたの
この人ヴォーカルじゃなかったの
それを言わない
話を面白くしようという方向に持ってった
ヴォーカルがいたの
そいつをクビにしたの、俺が
お前は運転手に向いている
今から運転手やってる方がいい
今、山下の舞台監督やってんだよ
銀:先見の明があったんですよ、大瀧さん
大成功したでしょ
詠:だって、ミファソラしか出ねえんだもん
アンルイスとおんなじ音域なんだ
どこにそんなロック歌手がいる
で、まわり見渡したら
銀次君ぐらいしかいないのさ
まあ、歌いたい欲求かくしてたから
ウズウズうずうずしてる
顔に書いてある
俺歌いたいって
でも長い間歌ってないから
1ヶ月やそこらのヴォイストレーニングしたって
単なる儀式
本人が歌うんだっていう心を
植え付けるための
そうやれば歌わなきゃなないんだって
思えば火事場の馬鹿力
1ヶ月のトレーニングにしちゃ
何年も歌ってるような感じになった
平:汎神論の神様ですね

平:さっきのラジオは
詠: NHKFMで3月、予定
僕は編成じゃないからね
本当は秋だったんだけど
内:遅い時間ですか
噂だからね、いつかあるんじゃない
平:前のポップス伝のスタイルで
内:誰か女の子
詠:もう邪魔だからいい
分かんない奴は分かんなくていい
そういう人は自分は知る必要がない
んだと思って聞かないのが一番
万人に向ける必要はないだ
その人がなんか面白くないな
分かんないなというのは
自分に必要のない事なんだよ
そんなもんに時間割いてんだったら
せっかく与えられた短い命
なんか有効な物に使ったほうがいいよ
平:聞く必要のない奴は聞かなくていい
そうやって宣言してラジオ番組を作る
詠:ゴーゴーナイアガラなんかもっとそうだったし
ラジオ関東でしょ
ラジオ関東なんか入んないんだから
関東で入んないんだから
聞こえないでしょ
何やってるか分かんないし
ど頭からアルドンスクリーンジェムズ
内容が分かんない
しかも深夜、3時
この時に聴いてた奴らがたいてい業界に入ってる
そういうハードな環境でも聞く
という人の心の中にある
自分で何かしようという積極性みたいな物が
ある人しか聞いていない
そういう人に響くと
その人はその人なりの解釈をして
その人なりの道を歩む
何百人にハイどうぞ
大勢にいつ来てもありますよ
ていう物からなんかの人間が出て来る事は
絶対にありえない
だから1ヶ月やってその日に消しゃよかったんだが
だってべつに
誰に頼まれてるわけじゃないし
なんのためになるわけでもないし
なんでもないんだもの
ほっといてくれ
横山ノックさんの「ほっといてー」
ノック先生っ
ほっといてー
先生、あれでっせ
さよかー、ほっといてー
あれが良いんだよな
そういえば
ノックさんから橋下さんだからな
やっぱり大阪は選んだんだ
ノックさんじゃない方








ウララカ−インマイルーム